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体験記

Chuanさんで自分に合った薬膳スープが出てきた話

体験記

顔や雰囲気を見て、その人に合った料理を提供する。いわゆる弁証施膳というやつですが、奈良市にある「アジアンテラス Chuan」さんでそれを体験することができたので、レポートしたいと思います。

サトタケと嫁さんと、サトタケの母の3人で、2020年7月3日(金)にChuanさんを訪問しました。店の中に入った瞬間から、生薬を思わせる薬草の香りがしていい雰囲気。

3人とも、ランチのセットを注文。一品ずつ食材の薬効を聞きながら、舌も嬉しい、耳にも嬉しいという時間を過ごしました。しっかりと薬膳の思想に基づいた施膳なので、僕個人は薬膳の学校に通っていた時のような感覚にもなったり。

とても特徴的だったのは、和の薬膳ではなく、台湾の薬膳であったこと。パッと見は馴染みのあるランチのセットに見えるかも知れませんが、お出汁などは使われておらず、素材そのものの味に岩塩を使った味付けを基本とする思想。それなのに、食材の味はハッキリと旨く出ていました。身体を冷やす食材に対しては、生姜を使ってしっかりと身体を温めるようバランスがとられていたり。

普通のお塩は体を冷やすけれど、岩塩は体を温めるともおっしゃっていたような気がします。薬膳の世界も奥が深いなぁ。

いただいている時に、お店の方が僕たちの顔を見に来ました。メインディッシュの薬膳スープを選ぶために、一人ずつ目で見て診断するためですね(いわゆる望診)。母と嫁さんには人参が、僕には、確か・・・何首烏が良いとのことで厨房に戻られました。

人参というのはいわゆるニンジンではなく、中薬の素材の人参を指します。下の写真のオレンジ色のニンジンではなく、細いゴボウのようなもののほうです。

人参は内臓のエネルギー、いわゆる気を補うパワーがとても強い、高級な中薬。そこに同じく補気の力の強い鶏肉が入ったスープでした。嫁さんによると、足までポカポカしたとか。気の温煦作用(体温を上げる作用)ですね。

僕がいただいたのは、確か・・・何首烏の入った薬膳スープだったと記憶しています。何首烏は「かしゅう」と読むのですが、血を補ってくれる中薬。奈良で血を補う食材と言えば大和当帰が一番人気だと思いますが、台湾の薬膳では違うのかもしれませんね。面白い。

ところで、血(けつ)が不足すると記憶力が低下することがあるのですが、僕が養血作用のある何首烏をお勧めされたのはそういうことかもしれません・・・。記憶力向上に努めます・・・。

お店の方の知識量もすごかったのですが、さらに外部の講師による薬膳セミナーなどもされているようでした。薬膳の「知」に溢れたお店、楽しかった。また勉強しに行こう。

お店のホームページなどはこちらから

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